今日の晩ごはん1
●オニオングラタンの再構築スープ
毎日のごはんは、最重要課題だ。おいしくて、できれば身体にいいものを食べたい!
当たり前だがフルタイムで仕事していた頃からやらねばならないことが日々山ほどあった。当然の帰結として・・・?
なるべく簡単な手順でおいしいもの、身体によいごはんを作るというトレーニングを自覚しないうちにやっていたかと思う。
そのために必要なことはいくつかあるけれど、ひとまず、今日のごはんは「作りおきしておく」ことだった。そして、ちょっと煮込んだりするという「時間がおいしくしてくれる」という手も使っていた。
そもそも今日何食べたいか?のきっかけは、リタイアした知り合いの方が大磯にて無農薬で丹精込めて作った「新玉ねぎ」をたくさんくださったことだった。
大好きな新玉ねぎが出たら、必ず作るもの。
それは「牛スネ肉のだしで煮た新玉ねぎのスープ」
牛スネ肉握りこぶし大1個を、コトコト大鍋で煮て、そこに新玉ねぎを5〜6個丸ごと、もしくは半分に切って煮る。途中、粗塩と黒胡椒を丸ごとバラバラっと入れる。新玉ねぎが柔らかくなったらできあがり。
途中でアクが出てくるので、それをある程度こまめにすくい取ること、あと、沸騰したら火を弱めて煮込む。これを守れば、濁らず、きれいなスープができあがる。
スープ皿によそい、カリカリと黒胡椒をひく。肉は一口大、もしくは薄く切って、ごま油やオリーブオイルと塩、もしくは醤油とニンニクのすりおろしといただく。もちろん、チリソースなどの唐辛子系の辛味を加えてもおいしい。
このスープ、これだけで十分おいしいのだけど、今日は、ジェラールのクリーミーウォッシュのチーズを横半分に切ってグリルでトロリとなるまで焼いて添えた。
このチーズは普通にスーパーで売っているものの中では使いやすくてなかなかおいしいものだと思う。
この間、好きなフレンチのお店で焼いたシェーブルのサラダを頼んだらおいしかった。それを思い出し、新玉ねぎのスープとも合うと思ったので作ったのだった。
焼き色がつくまでトロリと焼いたチーズを、新玉ねぎのスープといただくと「あれ、これってオニオングラタンの味と同じじゃない?」と思った。娘も同感だと言う。
スープにほんの少しのニンニクのすりおろしを加えたらさらにおいしい。
オニオングラタンは大好きだけど、あめ色になるまで玉ねぎを炒めるのは手間ひまがかかる。前にTV番組で、あるシェフがキャラメルソースを作って玉ねぎと炒めると便利、と言っていたけれど、キャラメルソースを作るのが面倒だな〜と思った。
だけど、このスープのオニグラ風は玉ねぎ炒めてないし、超簡単。でも結果オニグラ食べているみたい。「オニオングラタンの再構築スープ」だな。
スープを作ったら、いったん夜までおき、温め直して食べると味がなじむのか、よりおいしい。これは「作りおき」であると同時に「時間がおいしくしてくれる」ものだね。
もちろん、バゲットにニンニクをすりつけてオーブンで焼いたものを添えても美味。
でもうちだから、簡単でおいしいが一番。なので、そのままいただく。
あとは、イワシのスープ煮。これも「作りおき」料理。イワシは頭とお腹をとって、水、スープの素ほんの少し、ローリエの葉1枚、塩を小さじ1ほど入れてコトコト煮るだけ。冷ましてからいただく。これ、少し多めに作っておくと便利で、おかずにもいいし、ワインのおつまみにも合う。食べる時に、玉ねぎのスライスや香菜などを添え、レモンやニンニクのすりおろし、ポン酢、醤油などをかけてもおいしい。
冷まして冷蔵保存すれば3、4日大丈夫。
これも新鮮で脂が乗ったイワシを見つけたら作りたくなる。
あとは、きゅうりと香菜、ナンプラーとごま油かオリーブオイル、レモンを入れたサラダ。韓国の粗挽き唐辛子粉をふりかけてもおいしい。
もう一品のサラダは、サラダ菜、トマト、バジル、ニンニクすりおろし少々、オリーブオイル、白ワインビネガー、塩、黒胡椒でトスしたサラダ。(写真は失念)
ビールやワインを飲み、娘とあーだこーだ言いながら、毎日ごはんを食べる。
「オニオングラタンの再構築スープ」などと好き勝手言いながら・・・。
こういうことができるから、うちごはんはおもしろい!
日々是好幸。はじまりは・・(娘の場合)
私は母とおばあちゃんジャックラッセルテリア、愛犬ジャッキーの3人暮らし。
平成生まれで、ミレニアル世代とまではいかないまでも、いわゆるデジタルネイティブである。PRという職業柄、それなりにSNSを使いこなし日々インスタグラムやFBに顔を突き合わせて過ごしている。飲食関連が専門で、レストランやカフェの新店情報は一応、常にアップデートしている、つもりだ。
私の母は元某出版社の編集者。食を中心に、インテリアやアートなど、ライフスタイルを担当しており、現役時代はバリバリ。
取材で世界中を飛び回る一方で、今の「専業主婦からの〜料理研究家」というワードを有名にするなど、自分の母親ながら、超イカす、エディターだったと思う。
今は友人のライターさんと一緒に、今までのノウハウを生かし、フリーで色々やっているようだ。
そんな母もSNS時代の今、インスタグラムを始め、仕事や日常の情報発信の場として活用している。しかし歳の離れた、昭和生まれの母のことだ。
彼女のアカウントは、ブレブレだったり、統一感のない写真で埋め尽くされている。よくみる自己満の「イタい系」投稿。個人でやるなら全く気にも留めないが、そこを情報発信の場にしようとしているのだから、ちょっとびっくりしてしまう。
だからと言って「インスタ映え」が全てかというと、実は賛成しきれてない。「映える」誰かの投稿がきっかけで、人が集まり、行列ができ、インスタグラムには同じような写真ばかり。「ハリボテの世界」と私は呼んでいるのだが、なんだか惨めな気持ちになってしまうのだ。
そんな中、母とジャッキーと共有する日常はちゃんと血が通っている。
仕事から帰り、母の料理を手伝い、使い慣れた食器で食事をし「今日は何の野菜が新鮮で安かったのよ」なんて、たわいの無い会話をする。疲れているから「映える盛り付け」など凝ったことはしない。でも「手に入るもので無理はせず、どうしたら“最も”美味しくなるだろう」を考えることが大好きで、気がついたらいつも、なんだかんだイキイキしている私たちがいる。それは日々の食事だけでなく、着る物や見る物、外で食べるお料理(私たちは食べることが大好きなのでもちろん外食もする。)や、たまの旅行でも。自分たちの、あるいは自分だけのお気に入りを見つけ、すごく胸が高まる瞬間なのだ。
こういうのって、もしかして皆さんが知ったら、皆さんのハッピーになるかもね。
と気がついた私たち。マイペースにここでシェアしたいなと思います。
日々是好幸。はじまりは・・
今、私は次女のえりかとおばあちゃん犬ジャッキーと暮らしている。娘とは日々、これはよかったと思うアート展や映画、本、世界情勢や今日のごはんのメニューについて、また近所の犬の健康状態などについて情報交換をしたり、口げんかをしたりしながら過ごしている。
出版社で編集をしていた私は現在、昭和生まれのライターの名須川ミサコさんと「はな組」という日本のいいものを紹介するユニットを作り、HPで自分たちで撮った写真と文章で日本のよきところや食材、民芸工芸、作家さんなどを紹介するブログやEC、ツアーなどをやっている。
これらはFBやインスタと連動しているからもちろん娘の目にふれることがある。
彼女はPR会社でインスタの担当をしているから、すごい数のインスタを見ていて、美味しそうなレストランやカフェ、パティスリー、ギャラリー情報、またインスタグラマーのアップなどを常にチェックしている。
ある日、彼女に言われた。「ママたちのインスタってなんかおかしい!」なんかおかしいと言われても、私はあまりインスタを見ないのでわからない。どうおかしいの?と聞くと、スティルライフと人物スナップなどを同じところから発信するのはおかしくて、たとえば、スティルライフはそれだけの写真をアップするものだという。その写真を見て素敵なら、人はフォローする。それでフォロワー数が上がるのだと教わる。
あ、そうなの、と思った。はな組のインスタは人スナップあり、料理あり、旅の景色となんでもありだ。こりゃSNSの時代には生存できそうもない生きる化石みたいなもんだな、われわれ。それで、名須川さんにそう言ったら「いいんじゃないですか?はな組らしくて。(笑)」と笑いとばされた。
でも、娘が「この人のインスタグラム、センスいいよね」とか言われて見てみると確かに素敵だ。私は昭和生まれで、娘は平成生まれ。世の中はこの2世代を超えて令和の時代になった。
そうだな、昭和の母と平成の娘の視点で見たら、令和で面白い風景が見えるかも。
日々、いろいろなことについて楽しく幸せに暮らすこと。それを書いていきます。