日々是好幸 

あるものを生かし、楽しく過ごす。日常にある幸せな暮らし方とヒント。

非体育会系の私がハマったシニア・チアダンス 「チアと私」③

オーディションから試用期間

その後、3ヶ月ほどたったころだろうか、JPPからメールがあり、ちょうどオーディションがあるので、その日に見学に来ませんか?とのことだった。
ムック本も一段落し、今後のこともあるから滝野さんには会いたい。そしてこういうオーディションに来るのって一体どんな人たちなの?と好奇心がわき、行くことにした。当日、指定された体育館に行くと、広い中に大勢の女性たちがいる。みな思い思いのスポーツウェアに身を包んでいる。
わ、こんなにたくさんのメンバーが、と勘違いしそうになったが、今日はオーディションだから、ここに来ている人たちはみなオーディションに来たのだ、とびっくりする。その数44名ほどだったかと思う。
オーディションは、JPPの滝野さん、リーダー、役員、そしてUSAジャパンの副代表のコーチの数名が審査員で来ていた。
リーダーがテキパキと「これから1時間で簡単なフリを覚えていただきます。その後、4人ずつここに入場していただき、審査をして選考させていただきます」
私は、そもそも見学に来たはずだ。だが、この流れでは一緒にオーディションを受けるのか?「え、私もやるんですか?」と思ったが、こういう場面をおもしろがる悪いクセがある。とにかくなんでも経験だ、と思い、一緒に音楽に合わせて踊ってみる。が、私は生来ダンス音痴。次女は小さい頃から、一度フリを見るとすぐに踊れるが、私は全くダメだ。一向に覚えられないまま、1時間がたった。
それから、みな外に出され、4名ずつ踊ることになった。その前にコーチが「
フリを間違えても、絶対に動きを止めないこと。ニコニコスマイルを忘れずに」と一言おっしゃった。
ぜんぜんちゃんと踊れなかったけれど、とにかく動きを止めない、楽しそうに踊るということだけは守った。終わったら、何だかすがすがしい気分だった。
なんか楽しい!でも、フリを完全に覚えられなかったからダメもと、と思って帰宅した翌日、JPPからメールが来た。「おめでとうございます。合格です。ついては来週月曜から17時〜20時の練習に来てください」とのことだった。
 ダンスを長年やって来た人たちが大勢いたはずだったので驚きだったけれど、
ま、これも何かのご縁と思って、翌週行く。
そこには55歳〜75歳までの8名の合格者が来ていた。そして、またリーダーに言われる。「みなさんは、今は試用期間です。これから2ヶ月かけて、基本のダンスを1曲練習してマスターしていただき、その後、またオーディションをやり、選考させていただきます」
ヒェ〜、2ヶ月で覚えてまたオーディション!?と思ったが、とにかく乗りかけた船である。やるっきゃない。仮採用の私たちは、先輩たちが一番初めにマスターする「ブックドオンマーチ」を2ヶ月練習した。

本格的に入会

同期のみんなは、本当にまじめできっちりフリを覚えてくる。バレエや社交ダンスなどそもそも踊りの素養のある人も多い。そんな中でダンス音痴の私が覚えるのは大変だった。頭ではわかっても、身体がそのフリをできない、そんなことが続いたが、あっという間に2ヶ月がたち、入会できるか否かのオーディションになった。やはり4名で2回ずつ踊った。なんとか間違えずにできたのでホッとする。翌日、メールで「本格的に合格したので、来週から頑張ってください」との連絡が来る。
ありえない、そんな気持ちだった。けれど、なんだかうれしかった。久しく味わっていなかった達成感だったのかもしれない。